2023年5月19日(金)、横須賀市立衣笠中学校において、「幸せに生きるためにはどう働くか」をテーマとしたキャリア教育プログラム(横須賀商工会議所による横須賀市キャリア教育推進事業)が行われ、当社からYRP無線歴史展示室 室長の太田現一郎 工学博士が講師として参加し、「研究職」についての講演を行いました。

1グループ目への講演
2グループ目への講演

太田博士から生徒達に伝えられたのは主に次のような点です。
・1900年開催のパリ万博に向けて描かれた「100年後の未来の想像図」で表現された多くの物が、現在では実現している。テレビ電話、インターネット、遠隔・自動での農機具・建設機械の操作、ドローン配送、自動床掃除機等。実現に向けた一歩を踏み出したのは研究者。
・研究者の知的好奇心・熱意は全ての産業の原点となっている。研究者による発見があるからこそ、新たな商品が開発され、製造・販売といった各プロセスが生まれる。よって、研究職は大変に責任の重い職業である。

更に、太田博士からは、「新たな事実の発見に至るまでの道は試行錯誤の繰り返しでつらいことのほうが多い」との話もあり、これを聞いた生徒からは「そんなにも辛く責任も重い研究者という仕事をされているのは何故ですか?」との質問が。太田博士の答えは、「なんといってもその分野が好きであるということ。その好きな分野で新しい発見が出来た瞬間は、世界中の誰よりもその分野のトップに立っていることになり、いわばオリンピックで金メダルを取ったような瞬間。この喜びがあるので続けている。好きなので頑張れている。」というものでした。締めくくりの太田博士からの問いかけ、「この話を聞いて将来研究をやりたいと思った人はいる?」には、二人の生徒が挙手!博士の顔が嬉しさに綻びました。

一番右が太田博士。キャリア教育プログラムに協力されたその他の講師の方々等との集合写真。

この日、他に講師として同プログラムに参加されたのは、横須賀市内の助産師、警察官、消防士、ネイリスト、アパレル業、生花小売業、靴磨き職人の方々です。生徒達は希望する2講演を聴講でき、それぞれの職業について実技等を体験しました。子供達の未来にプラスになる経験を、との情熱から多くの事業所が協力するキャリア教育プログラム。横須賀の未来に希望を感じた1日となりました。