湘南工科大学
情報学部 情報学科 情報工学専攻 教授 博士(工学)岡崎秀晃様
情報学部 情報学科 教授 博士(工学)中茂睦裕様
※YRPセンター1番館4F産学官交流センター入居研究室※
YRPに研究室を置かれた時期はいつですか。
2024年7月1日です。
YRPで進めている研究について教えてください。
(岡崎)量子コンピューティング・飛行形ドローン、IoT、AI、精度保証付き証明とその応用の研究を主に進めてます。IoTビッグデータを超高速並列処理するための量子アルゴリズムの研究を行い、ロボットのAI制御などに役立つコンピュータで絶対に正しい答えを求めて証明する方法を研究しています。関電工(株)技術研究所と共同で、いくつかの定理を実装した飛行型ドローンの墜落回避制御などの開発を行っています。
(中茂)人とコンピュータの新しくて楽しい関わり方をデザインするため、IoT/M2Mと呼ばれるネットワーク接続された電子機器やAI動画像処理の仕組みを活用した教育・健康・福祉分野のアプリケーション開発を進めています。
具体的な事例としては、AR表示で登場人物になりきるデジタル読み聞かせ絵本、運動器障害を予防するトレーニングを在宅で実践できるロコモゲーム、特別支援学校の児童生徒が自分の能力を使って投球できるボッチャランプなどの研究テーマに取り組んでいます。
YRPを選んだ理由をお聞かせください。
(岡崎)YRPには、NTT横須賀研究開発センタ、NTTドコモ、情報通信研究機構(NICT)などの情報通信関連の研究機関が集積しているので、そういう企業・機関と一緒に自分たちが進めている研究活動をビジネスに発展させていく可能性があると感じYRPに進出することを即決しました。加えて、昨今は、情報通信技術以外の様々な分野の業種が集積しているので、これらの力を結集すれば破壊的イノベーションを起こせる場所だと感じたことも選んだ理由の一つです。
YRPに進出する前と進出する後でYRPに対する印象は変わりましたか。
(岡崎)特に印象が変わった点はありません。以前、岐阜県大垣にある公益財団法人ソフトピアジャパンにサテライトオフィスがありました。最寄り駅からバスを利用していました。YRPも最寄り駅からバスということで同じではあるが、同じ神奈川県ということもあり距離感を感じず、快適に通勤してます。
YRPに研究室をおいて良かった点はどこですか。
(岡崎)研究活動を進めている中で、行き詰まることが多々あります。そういう時は、澄んだ空気を吸い、歩くということで頭の切り替えをしています。YRPは、一歩外に出ると、自然豊かで、近隣には光の丘水辺公園もあります。研究活動を進める上では最適な場所だと痛感してます。
(中茂)先に述べた通り、私は教育・健康・福祉分野のアプリケーション開発を進めています。YRPの周辺には、しらとり園・神奈川県立岩戸支援学校などがあり、それらの機関と一緒に研究開発活動を進めることが出来ると期待しています。
YRPに進出するにあたり、賃料などが経費についての不安がありましたが、横須賀市が賃料補助をしてくれることを知り、大変ありがたく感じております。
YRPに今後期待することはなんですか。
(岡崎)YRPに進出している企業・機関同士のコミュニケーションの場・ディスカッションの場の提供、有機的に関われるような雰囲気づくりを期待してます。多様な業種が集積しているサイエンスパークだからこそ相互理解を深めることが重要であり、その先に破壊的イノベーションが生まれると思っております。
(中茂)次世代を担う子供たちへ、研究をすること、サイエンスの楽しさを知ってもらうような活動をもっと積極的に進めていただきたいです。
YRPに進出を考えている方に一言お願いします。
「アイデアを持っている人は躊躇せず、とにかくYRPでいろいろやってみましょう」ということを言いたいです。YRPはいろいろなことを挑戦できる場所です。私たちと一緒に破壊的なイノベーションを起こしましょう。