2025年は日本国内での放送の開始から100周年となります。放送技術の礎たる電波・無線技術に特化した研究開発拠点としてスタートした横須賀リサーチパーク(YRP)では、2025年12月12日(金)、これを記念し、「放送100年記念講演会」を開催しました(主催:株式会社横須賀リサーチパーク)。講演会では、この100年間にわたる放送の歩みを振り返るとともに、放送が社会に果たしてきた役割や文化的意義、そしてこれからのテレビ・ラジオの可能性について多角的に考察しました。当日は県内外から163名の方々にご来場いただき、放送の過去・現在・未来について考える、熱気あふれる時間となりました。

第1部 放送の100年を俯瞰
第1部では、NHK放送博物館 前館長の川村誠氏が「放送の100年とこれからのメディア100年」と題して講演を行いました。放送の黎明期から現在に至るまでの技術的・社会的変遷を丁寧にひもときながら、放送が人々の暮らしや価値観にどのような影響を与えてきたのか、そして次の100年に向けてメディアが果たすべき役割について示唆に富んだお話が語られました。


第2部 ラジオの魅力と昭和の記憶
続く第2部では、ニッポン放送「オールナイトニッポン月イチ」で現在も月に1度、生放送のパーソナリティを務める高嶋ひでたけ氏が、「放送も昭和も100年!ラジオは昭和のニューメディア」を演題に講演を行いました。 長年にわたり第一線で活躍されてきた高嶋氏は、約50分間にわたる講演をステージ中央で立ったままで行い、昭和の時代にラジオが果たした役割や、リスナーとの距離の近さ、声だけで伝えるメディアならではの魅力について、豊富なエピソードを交えながら語られました。その変わらぬエネルギーと熱意あふれる語り口に、会場は大きな感動と拍手に包まれました。


第3部 “放送の現場”を語る
第3部のパネルディスカッションは、川村氏、高嶋氏をパネリストに迎え、株式会社横須賀リサーチパーク 代表取締役社長・鈴木がモデレータを務める形で進行しました。前半は鈴木からの問いかけをきっかけに、お二人のキャリアの原点となった最初の仕事や、今も心に残る忘れられない放送、ラジオやテレビにまつわる思い出などが語られ、会場は笑顔と共感に包まれました。後半は会場からの質問を受ける形で、視聴者・聴取者からのクレームへの向き合い方や、「オールナイトニッポン」に寄せられた思い出や感謝の言葉、印象深いエピソードなど、長年放送に親しんできた来場者ならではの声が数多く寄せられました。

100年前の放送技術に触れる企画も
なお、会場では、1925年製のJOAK鉱石検波ラジオの実演デモも行われ、放送黎明期の音を実際に体験できる貴重な機会として、多くの来場者の関心を集めました。

更に、講演会の前後では、無線歴史展示室の特別開館も実施し、放送技術の礎たる電波・無線技術に特化した研究開発拠点としてスタートしたYRP ならではの展示品をご覧いただくことにより、講演とあわせて放送と無線の歴史を体感いただく一日となりました。

YRP携帯サブレーを特別販売
今回の講演会ではYRP携帯サブレーの特別販売も実施しました。来場の記念にとご参加の皆様が次々に購入され、多めの数を用意していたにもかかわらず、あっという間に完売となりました。お買い求めいただきました皆様、ありがとうございます!

